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2025.07.15

キシリトールについて

虫歯予防に効果的?キシリトールのチカラとは

皆さんは「キシリトール」と聞くと、どんなイメージを持たれますか?
「ガムに入っている」「虫歯に良さそう」といった印象をお持ちの方も多いかもしれません。実際、キシリトールは虫歯予防に役立つ甘味料として知られており、歯科の現場でも推奨されることの多い成分です。

今回は、キシリトールがどのように虫歯予防に役立つのか、そのメカニズムや選び方のポイント、注意点などをわかりやすく解説します。

 

 

キシリトールとは?

キシリトールは、白樺やトウモロコシなどの植物由来の糖アルコールの一種です。見た目も味も砂糖に似た甘さがありながら、血糖値への影響が少なく、カロリーも控えめ。さらに、虫歯の原因となる「酸」をつくらないという特徴があります。

キシリトールは自然界にも存在しており、例えばイチゴやカリフラワー、ほうれん草などにも微量に含まれています。日本では食品添加物としてガムやキャンディー、歯磨き粉などに使用されています。

 

 

なぜ虫歯予防に効果があるのか?

虫歯の主な原因は、ミュータンス菌などの虫歯菌が糖をエサにして酸をつくり、その酸が歯の表面(エナメル質)を溶かしてしまうことです。

キシリトールは虫歯菌にとって「代謝できない糖分」なので、以下のような効果があります。

  1. 酸をつくらせない

ミュータンス菌がキシリトールを取り込んでも、酸を生成できません。そのため、口腔内のpHが低下しにくくなり、歯の脱灰(歯が溶ける)を防ぐことができます。

  1. ミュータンス菌の活動を抑える

キシリトールを継続的に摂取することで、ミュータンス菌の数が減少したり、活動が弱まることが報告されています。これにより、虫歯ができにくい口内環境を作ることができます。

  1. 唾液の分泌を促す

キシリトール入りのガムを噛むことで唾液の分泌が促進され、唾液の自浄作用や再石灰化作用(歯の修復)が高まります。

 

 

キシリトール入り製品を選ぶときの注意点

市販のキシリトール製品の中には、実は虫歯予防効果が期待できないものもあります。選ぶ際は以下のポイントに注意してください。

  • 含有量が50%以上のものを選ぶ

「キシリトール配合」と書かれていても、ごく少量しか含まれていないものでは効果が期待できません。虫歯予防を目的とする場合、キシリトールの配合率が50%以上、できれば100%の製品が理想です。

  • キシリトール以外の糖が入っていないか確認

キシリトールの効果を得たい場合は、砂糖やブドウ糖、果糖など、虫歯の原因となる糖分が入っていない製品を選びましょう。「シュガーレス」や「ノンシュガー」と記載されたものをチェックするのも有効です。

  • キシリトール入りガムは噛むことが大事

ガムの場合、噛むことで唾液の分泌を促すというメリットがあります。13回、15分程度噛むと効果的だとされています。

 

 

子どもにもキシリトールは有効?

はい、キシリトールはお子様の虫歯予防にも効果的です。特に乳歯が生え始める時期や、仕上げ磨きを嫌がる年齢のお子様にとっては、キシリトール入りのタブレットやガムを取り入れることが一つの虫歯予防手段になります。

ただし、誤飲や喉につまるリスクを避けるため、年齢や発達に応じた製品選びが必要です。ガムが難しい場合は、キシリトール100%のタブレットや、キシリトール配合の歯磨き粉などがおすすめです。

 

摂りすぎには注意?

キシリトールは基本的に安全性が高い甘味料ですが、大量に摂取するとお腹がゆるくなる(下痢や腹部の不快感など)ことがあります。これはキシリトールが腸で吸収されにくいためです。

特にお子様や胃腸が弱い方は、様子を見ながら少量ずつ取り入れていくことをおすすめします。

 

キシリトールを味方に、虫歯予防を

キシリトールは、虫歯菌の活動を抑え、酸の生成を防ぎ、唾液の分泌を促すことで、虫歯になりにくい口腔環境づくりをサポートしてくれる心強い存在です。

日常的な歯磨きや定期的な歯科検診と合わせて、キシリトール製品を正しく取り入れることで、より効果的な虫歯予防が期待できます。

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